Parrot Archives

2018年
9月21日

共和国海軍がCONCORDへ支援要請…モルデンヒースの行方不明艦艇を捜索

共和国海軍がCONCORDへ支援要請…モルデンヒースの行方不明艦艇を捜索
2018-09-20 16:23 スコープ、アルトン・ハヴェリ

モルデンヒース、イストダード発-ミンマター共和国海軍はモルデンヒースで行方不明となっている海軍艦艇の捜索救助活動について、CONCORDに支援を要請した。CONCORDは現地リージョンで大きな存在感を持っており、共和国海軍に加えてDEDモルデンヒース艦隊が出動すれば、艦艇と乗組員を救出できる可能性はおおいに高まるだろう。

CONCORDのカシハ・ヴァルカニール大佐は、今回の救助活動に携わるDED部隊の指揮を全面的に委ねられている。ヴァルカニール大佐はイストダード星系のCONCORD施設から次のようなコメントを発表した。
「モルデンヒースで消息を絶った艦艇を捜索するため、ミンマター共和国艦隊はCONCORDに支援を要請した。この件の調査にあたるチームは私が直接指揮をとる。現時点ではこれ以上の情報はない」

ヴァルカニール大佐はDEDの正式な士官だが、ある情報提供者によれば、彼女は長年にわたってアマター艦隊海兵隊に勤務し、アマター自治領がミンマター共和国と戦った立証戦争にも従軍したという。このような人物が捜索に関わることはミンマターにとって屈辱かもしれないが、アマター自治領やアマー帝国も、CONCORDが公然とミンマターを支援する展開には心穏やかでいられないだろうというのが前出の情報提供者の考えだ。

ここ1年間で大きく増加した艦船被害について、アイドニス財団とシスターズ・オブ・イブがCONCORDへ報告したのはわずか数日前のことだが、またも艦船が行方不明になる事件が起きてしまった。なお、今回の事件現場であるモルデンヒースは、共同報告でも言及されていた宙域である。

2018年
9月15日

モードゥ部隊がカルダリプライムからの段階的撤退を発表

モードゥ部隊がカルダリプライムからの段階的撤退を発表
2018-09-14 17:27 スコープ、リナ・アンバー

ルミネール星系、カルダリプライム発-今日、モードゥ部隊カルダリプライム駐留軍の指導部は、12ヶ月かけて現地から段階的に撤退する予定だと発表した。ガレンテ連邦とカルダリ連合で分断された惑星の平和をどう維持していくか、今後の展開が危ぶまれている。

モードゥ部隊はアップウェル・コンソーシアムとの関係強化に集中する方針をとっており、カルダリプライム駐留軍司令官のマジマ・アクラス准将は、カルダリプライム平和維持活動にかかわる契約を更新する見込みは薄いと明言していた。

イシュコネ社とマテリアル・アクイジション社はなんとか契約を維持しようと試み、アクラス将軍はカルダリプライム駐留軍の段階的撤退という譲歩を提案した。報道によれば、将軍は企業やガレンテ・カルダリの代表者らに対し、モードゥ部隊に代わって平和維持活動を実施できる代替戦力を探すようアドバイスしたという。

アクラス将軍が駐留軍を撤退させる決断を下したことは、イシュコネ社とマテリアル・アクイジション社にとって驚きではなかった。モードゥ部隊は契約交渉の席で、撤退準備に関する予備計画を参加者たちと共有していたからだ。最終的な協議を行うまでもない、モードゥ部隊は契約を更新しないと決めているのだろうと、公然とメディアに話す関係者がいるほどだった。

協議終了後にアルキュリオ市で行われた会見で、アクラス将軍は次のように語った。
「モードゥ部隊は顧客の平和や経済を損なうことなく業務を遂行すると約束しています。この誠意の哲学を実践するため、駐留軍は撤退準備を進めながらも、カルダリプライムの人々のために平和を維持する栄誉を得る後任者との共同演習や、活動引き継ぎには協力するつもりです。とはいえ、モードゥ部隊は他の顧客にも責任を負っていますから、実務の少ない当地を離れることは避けられません」

ガレンテとカルダリの行政区域で実施された世論調査では、市民がモードゥ部隊の撤退について非常に複雑な思いを抱いていることが分かった。一部の市民からは、治安を維持する中立的な存在がいなくなることで、本格的な戦闘が再開される可能性を危惧する声が聞かれた。また、ガレンテあるいはカルダリが駐留部隊を増派した場合、超国家主義者の煽動行為やテロリズムに再び火がつくのではないかという懸念も広がっていた。

一方で、紛争から現在までの間に政治的雰囲気が変化したこともあり、ガレンテ・カルダリ両国は過去数年間で教訓を学び、カルダリプライムの状態について暫定的な妥協に至ったのではないかと考える向きもある。世論調査の結果、ガレンテ市民とカルダリ市民が懸念する問題の性質は異なっているものの、悲観と楽観の比率は行政区域を問わずほぼ同等だと判明した。

モードゥ部隊との契約更新が失敗した今、イシュコネ社とマテリアル・アクイジション社がどのように空白を埋めるかが注目されている。マテリアル・アクイジション社員から寄せられた未確認情報によると、彼らは既にいくつかの民間軍事企業を密かに招待し、自社の管理区域の治安維持契約を競争入札にかけている可能性がある。カルダリ側では代表取締委員会がこの問題にどんな影響を及ぼすかが関心の的だ。ほとんどの巨大企業は彼らが信頼するモードゥ部隊がカルダリプライムに駐留したことで満足していたが、他の軍事力が絡むとなると、委員会の意見がどのように捻れるかわからないといわれている。

2018年
9月14日

アイドニス財団とSoEが共同報告会を開催「乗組員の被害が大きく増加」

アイドニス財団とSoEが共同報告会を開催「乗組員の被害が大きく増加」
2018-09-12 17:10 スコープ、リナ・アンバー

ユーライ発-アイドニス財団とシスターズ・オブ・イブによるCONCORDへの共同報告によると、艦船が破壊されたことで死亡あるいは行方不明になった人々の推計数が大幅に増加している。

報告会は「乗組員の被害が大きく増加」した主な原因として、未知の宙域におけるカプセラ艦の破壊を挙げた。今回の分析は以前から評価対象だったアノイキス(いわゆるワームホール宙域)に加えて、カプセラのアビサル・デッドスペース初期探査で生じた犠牲者も含んでいる。

CONCORDの注意を喚起するための補足情報として、アイドニス財団は民間船の被害拡大についても懸念を示した。
「安全性の低い航路で民間船が全損する事件が増えており、特にアリディア、クーニッド、タッシュムーコン、ディボイド、ディレリック、モルデンヒースの広い地域で多発しています」

アイドニス財団はさらに、「詳細不明の失踪」に分類される艦船が昨年の3倍に急増していると指摘。海賊活動の増加やドリフター、スリーパー、トリグラヴィアンといった新たな脅威など、考えうる原因を調査するよう強く求めた。

カプセラ艦乗組員の死亡率について、SoEの広報担当であるアイティリ・クダシュは次のように説明している。
「日々ニューエデンで死んでいく非カプセラの数は、それだけでも驚くべき域に達しています。しかし、既知宙域と違って、アノイキスで…今ではアビサル・デッドスペースも加わりましたが…生存者を回収するのはほとんど不可能です。捜索救助チームにとって、アノイキスで救命艇や脱出ポッドを探し出すのは単純に難しすぎるのです。これがアビサル・デッドスペースともなれば、もはや望みはありません」

カプセラ艦の乗組員として働くことの危険性は、「安全とは言えない」職業選択として広く知られている。それでも、熟練乗組員や優秀な補助要員の需要は高く、何十億もの人々が雇用されているのが現状だ。小型のカプセラ艦は非常に少人数の乗組員しか必要としないが、大型艦になると数百人から数千人の乗組員を必要とする。

「コンピューターやドローン任せにできない部分が多すぎるんだよな。可動部とか、複雑なシステムとか」
ニューエデン各地でカプセラ艦を渡り歩き、6回の契約期間を生き抜いたベテラン船員、デヤン・メンデリはそう語る。推進システムエンジニアのメンデリは、彼が数ヶ月にわたって勤務していたオベリスク級超大型輸送艦が沈んだ際、どうやって生き延びたのかを話してくれた。

「生死を分けるのはほんの一瞬のことさ。パイロットがしっかり判断してアーマーやシールドが持ちこたえれば、皆で安堵のため息だ。でも次に聞こえてくるのは自動サイレンかもしれない。船体強度が4分の3まで低下したぞ、みんな脱出ポッドへ逃げこめってお告げ。輸送船みたいなデカい船は脱出に時間がかかるんだが、機関部やら整備場やらにいたら、もう運を天に任せるしかないわな。いや実際のところ、俺なんて運が良かっただけなのよ」

カプセラ艦の乗組員保護規定は救命艇や脱出ポッド、長期耐用サバイバルスーツなど、多くの防護措置を定めている。通商保護委員会も非常に良い条件で生命保険を提供しており、不更新バックアップクローンの利用希望者には融資も行っている。SoEはこうした取り組みを考慮しても尚、カプセラ艦乗組員の被害に対して十分な対策が講じられていないと考えている。

SoEのアイティリ・クダシュはこのような言葉で報告会を締めくくった。
「私たちSoEは未知の世界へ向かうカプセラに対し、自分の行動と乗組員の運命についてよく考えるよう促しています。カプセラは乗組員の安全を守る義務に関して、もっと厳格に責任を負うべきです。カプセラ艦に乗りこむ男女には、彼らを頼りにする家族、無事の帰りを待つ人々がいます。私たちはそうした家族たちのことを考えなければなりません。アノイキスやアビサル・デッドスペースのような未知の宙域に飛びこみ、不必要なリスクを犯すカプセラの行動に対しては、CONCORDが何らかの措置をとる必要があります」

2018年
9月5日

ヒャショーダ社とカーラキオタ社がエシュロン社の売却交渉を開始?

ヒャショーダ社とカーラキオタ社がエシュロン社の売却交渉を開始?
2018-09-04 14:16 スコープ、リナ・アンバー

ニューカルダリプライム発-今朝のザ・キモトロ・レポートの報道によれば、ヒャショーダ社がエシュロンエンターテイメント社の買収についてカーラキオタ社と予備交渉を開始した模様だ。匿名の情報提供者によると、労働組合デーにあわせて連合産業計画サミットが開催された傍らで、ヒャショーダ社とカーラキオタ社の重役が会合の場を設けたという。

カーラキオタ社はYC115年に信用危機に陥った際、エシュロン社の主要資産を売却することを選んだ。このとき、「カルダリファイナンシャルニュース」チャンネルや報道番組「ディス・イズ・ザ・ステート」などの主要IPがノゴエイハヴィ社の手に渡っている。資産売却によりカーラキオタ社は態勢を立て直す時間を稼ぐことができたものの、エシュロン社の株価は暴落し、以前の水準まで回復することはなかった。

ヒャショーダ社はYC115年の資産オークションでも多少の資産を購入したが、最近は下落したエシュロン株を少しずつ、しかし繰り返し購入している。経済系メディアがこの事実に注目し始めると、ヒャショーダ社広報担当のジャミール・エロンは労働組合デーに先立ち、「報道が株価を押し上げた可能性がある」と発表していた。なお、エロンは今朝のニュースについて、ヒャショーダ社がカーラキオタ社と交渉したことを認めていない。

カルダリ商人クラブの株式アナリスト、ダイアシ・クリオモは次のように話している。
「エシュロンエンターテイメントの最近の業績はかなり貧弱です。そもそも、エシュロンが成功した要因はニッチ市場への売りこみにあります。そしてニッチとは、特定のホロシリーズやレーベルに対する忠実な愛であって、エシュロンブランドへの支持ではありません。『ラータの時代』の熱狂的ファンなら、別の番組を見るよりもノゴエイハヴィのチャンネルで同じシリーズを追いかけ続けるでしょう。それに、エシュロンは撮影スタジオや特殊ホロカメラのような固定資産まで売ってしまいました」
エシュロン社の苦境は記録保管局への申請記録からも明らかだ。直近5年間で申請された知的財産権は、資産オークション前の5年間と比べてはるかに少ない。

ケイル大学メディア・コミュニケーション学科のフェイ・ニコレット教授は、今回の動きについて次のように分析した。
「現在、ヒャショーダは他の八大企業と同じように、ナラティブメディアやプロパガンダを様々な制作会社へ外注しています。こうした方法はコスト削減に役立つかもしれませんが、中小メディア企業に対するノゴエイハヴィの影響力がますます強まる結果も生んでいます。これはヒャショーダにとって由々しき問題です。彼らの企業文化は、ノゴエイハヴィのそれとは正反対なのですから」

「ヒャショーダのオスモン家は制作会社を傘下に入れる必要があると考え、エシュロンに残された商品はヒャショーダの価値観に沿うものだったのでしょう」
ニコレット教授は続けた。
「結局のところ、ヒャショーダによる買収はエシュロンエンターテイメント自身にとっても良い展開だと言えます。国外市場へ供給を広げる可能性を考えれば、伝統的な愛国派であるカーラキオタよりヒャショーダのほうが有望です」

2018年
9月2日

インタキ修道士がクーニッド王国で「失われたイダマ」を発見と主張

インタキ修道士がクーニッド王国で「失われたイダマ」を発見と主張
2018-08-31 22:29 アマー公共ニュース、ザラ・セリル

クーニッド発-インタキの道、あるいはイダの信徒たちは、ある「転生した」イダマの行方を長年にわたって掴めずにいた。だが、一人の修道士がイダマをクーニッド王国で発見したと主張している。

インタキプライムのイダ修道院の修道士であるワフネーク・エリロンは、シーヴァディン・コンステレーションを旅行中に行方不明のイダマを見つけたと訴えている。エリロンは先月初め、クーニッド王国ベジラ星系の貴族、サバロン・アタジル・クファイルが所有するピュアフェイスズ・ハーベスト号において、アイロエア・エン・ワロという名のインタキ奴隷と出会った。突飛な話に聞こえるが、エリロンによれば、エン・ワロにはイダマである特徴がいくつも見られるのだという。

エリロンはこの発見を受けて、クファイル卿からエン・ワロを買い取ろうとした。だが、クファイル卿はエン・ワロを売ることを拒み、エリロンが「明らかに間違っている」と告げた。現在、エリロンは取引記録や懲罰記録が存在しないことを理由に、クファイル卿がエン・ワロを違法に入手したのだと主張している。告発されたクファイル卿は疑惑を強い言葉で否定し、逆にエリロンの行為を「国外の宗教的植民団の手先による違法な宣教活動」だと非難している。

イダマとは技術の力を借りずに転生できるとされるインタキ人のことで、その数は極めて少ない。イダ思想の信奉者たちによれば、ニューエデン全体でも500人程度が存在するのみだ。信徒たちの話では、YC99年、インタキプライムの高齢のイダマが老化にともなう合併症で死去した。彼女は亡くなる前、インタキプライムから遠く離れた土地に転生するつもりだという遺書を残しており、信徒たちはイダマが異国の苦しみを学ぼうとしていると考えた。

転生後のイダマの身体的特徴はいくつも書き残されていたが、信徒たちは彼女を見つけることができず、捜索は最終的に中止され、イダマの系統が失われたと宣言された。このような経緯もあり、エリロンによるイダマ発見の報はインタキプライムのイダ修道院をおおいに驚かせた。

エリロンはイダマの遺書の内容に触れ、鎖骨部分に生まれながらの痣があるなど、エン・ワロには予言された身体的特徴がすべて揃っていると主張。エン・ワロの正体を確かめる「様々なテスト」を行うためにインタキプライムへ連れて行こうと考え、クファイル卿に買い取りを申し出た。

クファイル卿はACNに対し、秘書官として資産や日々の活動を管理しているエン・ワロの価値を説明したうえで、エリロンの主張が彼女をひどく苦しめたと証言した。アイロエア・エン・ワロはクーニッド王国方式の経頭蓋マイクロコントローラーを装着しており、過去の記憶はなく、自分が奴隷であることに気づいてすらいなかった。エリロンが執拗にエン・ワロを問い詰めたため、クファイル卿は彼女の苦痛を和らげるためにマイクロコントローラーを調整しなければならなかったという。

エリロンはインタキに戻ると、クファイル卿がエン・ワロを入手した経緯に関する調査結果を発表した。彼の報告によると、エン・ワロは奴隷家系の出身であるとされているものの、そのような記録はなく、奴隷化につながるような懲罰記録も存在しない。さらにエリロンは、クファイル卿が「非常に急いで」エン・ワロを購入したようだとも指摘している。イダ修道院は当初は懐疑的な姿勢を見せていたが、現在はエリロンの調査によって確信を得ているとのことだ。

イダ思想の指導部はイダマ発見についてインタキ議会へ報告し、ガレンテ連邦上層部に行動を求めている。クーニッド王国当局は「涜神的な世迷言にもとづくガレンテの干渉を受けて」サバロン・クファイルの権利を侵害するなどありえないと一蹴している。宮廷侍従長府は、この問題は「帝国のクーニッド王国、その王室の権威内で起きたこと」と言うに留めた。

2018年
9月1日

シスターズ・オブ・イブがCONCORDの「戦闘実験」について説明を要求

シスターズ・オブ・イブがCONCORDの「戦闘実験」について説明を要求
2018-08-30 21:11 スコープ、レト・グロリアクス

ユーライ発-今日、シスターズ・オブ・イブはCONCORDに対して公式声明を発表し、指令執行局が関与した「CONCORD公認の戦闘実験」について説明するよう求めた。

今回の動きは、違法なローグドローン技術を使用したとされるカプセラの主力艦が連行され、ユーライ星系で撃沈された事件を受けてのものだ。また、ここ2週間ほどCONCORDの容疑者識別システムが部分的に停止され、アビサル・デッドスペース最深部に進入する行為を犯罪と見なさない状態も続いている。

YC110年にミンマター長老艦隊侵攻事件が起きて以来、ユーライ星系で主力艦が交戦したことはなかった。SoEは今回の事件に強い失望の意を示し、DEDが「超光速輸送技術のテスト」、「ローグドローン由来の違法AI技術を使用したカプセラの摘発および排除」とだけ説明した出来事の全容を明らかにするよう求めている。

SoEは声明において、DEDの「統制および治安に関する特別部門」、SAROに透明性が欠けているとの不満を表明した。さらに、DEDが関連情報をすべて公開し、SAROが「無謀かつ非道な戦闘実験」を停止するよう要求した。

SoEの広報担当は「レト・グロリアクスのギャラクティック・アワー」からの取材に対し、次のように話している。

「SAROは透明性ある監視体制とは無縁な、野放しになっている準軍事組織であると認識すべき時です。事実、SARO部隊がユーライで暴力や殺人に手を染めても、DED司令部やインナーサークルは何ら制裁しませんでした。それとも、彼らは『実地試験』の名のもとに何千という罪なき人々が殺されても、別に気にしないということでしょうか」

「また、SAROは処分されたカプセラが『ユーライ協定に違反した』と主張していますが、証拠や証明となるものを一切提示していません。私たちは何もせず、SAROの誰かが『この大量殺人は正当な手続きを踏んで行われた正義だ』とのたまうのを受け入れればいいと思われているのです」

「私たちが憂いているのはSAROだけではありません。DED当局も同じです。彼らはユーライ協定に定められた交戦規則を厳守するよう求められているにもかかわらず、血に飢えたカプセラが本拠地で発砲するのを手をこまねいて傍観していたわけですから」

「同じ時期にアビサル・デッドスペースの進入制限が恣意的に解除されたことにも深い懸念を抱いています。シスターズ・オブ・イブとしては、CONCORDが乱暴な実験を認め、カプセラを無自覚な被験体として利用していると考えざるをえません。私たちはCONCORDから得られたすべての情報を編集し、最終報告書を公開する予定です」

記者たちがDEDジェネシス艦隊のオド・コラチ准将のオフィスへ取材を試みたが、ユーライ星系の実験やSoEの告発について新たなコメントを得ることはできなかった。一方、CONCORDインナーサークルへ「レト・グロリアクスのギャラクティック・アワー」の名前で回答を求めたところ、短い声明が発表された。

「インナーサークルは長年の方針として、CONCORD各部門の運営上の問題については、各部門の指導部に委ねるようにしています。当然ながら、過去2週間にわたるユーライ星系でのジェネシス艦隊の行動は事前に精査されたものです。オド・コラチ准将が発した実地試験命令を差し止めるべき理由はありませんでした」

「DEDの任務はニューエデンの治安を維持し、より安全な場所にしていくことですので、関連部門は多くの防衛技術を研究するよう求められています。SAROがユーライ星系で実地試験を主導したという主張は事実ではなく、DEDと、その傘下の部局に対する完全な誤解です」

2018年
8月26日

「バッドテイスト・ベッツ」をめぐるティエリイェブ4の暴動

「バッドテイスト・ベッツ」をめぐるティエリイェブ4の暴動
2018-08-20 15:32 ノゴエイハヴィ、ヤスダ・ハドカ

ティエリイェブ、バージベンダー-ティエリイェブ4の賭博業者がIGC主催の第16回アライアンストーナメントを賭けの対象としたホロリール広告を放映し、大規模なデモが発生。デモは最終的に暴動へと発展し、賭博業者は地元住民の激しい非難を浴びている。

「バッドテイスト・ベッツ」という賭博業者は、今回のアライアンストーナメントで例年以上に恐ろしい賭けを可能にすることで、ニッチ市場を開拓しようとした。賭けの内容は「船が撃沈された際に生き残る乗組員の数」や「一回の試合で最も多くの乗組員を死なせるカプセラ」、果ては「カプセラによって回収される死体の数」といった特に不謹慎なものまであった。「バッドテイスト・ベッツ」のオーナーは匿名を希望しつつ、次のように語っている。

「いやね、みんな何が起きてるか知ってるのに、見て見ぬふりをしているだけなんですよ。私に言わせれば、そんな誤魔化しこそクソくらえ。賭けてしまえばいいじゃないですか。何故いけないんです? カプセラが乗組員のことを気にかけてないのは周知の事実なんですから、どれくらい気にかけてないのか賭けてみましょうよ! 誰か怒る相手を探してるなら、カプセラに怒りをぶつけてください。私じゃなくてね!」

ティエリイェブ4のガレンテ系住民はオーナーの見解に同意できなかったらしく、先週の金曜、彼らはティエリイェブ4の街路を占拠した。当初、デモは平和的に始まり、参加者たちは賭けの中止を求めて「バッドテイスト・ベッツ」本社前でシュプレヒコールを行った。しかし、この業者にカルダリ巨大企業が関わっているという噂が広がると、警察による事態沈静化の試みも功を奏さず、都市各所で暴力をともなう暴動が発生した。

独立ゲーミング委員会のクマト・メブローCEOは、カルダリファイナンシャルニュースの取材に対して次のように回答している。

「皆さんに思い起こしていただきたいのですが、アライアンストーナメントはカプセラアライアンスが戦いの場を舞台として、彼らの力と勇気を示すための大会です。賭けの対象として許されるかどうかは、私たちではなく現地政府が決めることです。しかし、個人的な意見を言えば、こんな悪趣味な賭けは受け入れられませんね。死を覚悟しながら戦場におもむく、何千という勇敢な人々がいるのです。彼らの決断を尊重し、安っぽい遊びに使うような真似はやめるべきだと強く信じています」

地元当局は取材への回答を拒否。連邦政府は国境地帯における自由貿易制度を挙げ、ティエリイェブ星系では幅広い商行為が認められていると指摘した。また、カルダリ連合当局は本件へのコメントを拒否したものの、アイデロンからタンノレンに至る国境コンステレーションで自由貿易合意を遵守することの重要性を強調した。

2018年
8月26日

エンターテイメントのコスト、あるいはビジネスチャンス

エンターテイメントのコスト、あるいはビジネスチャンス
2018-08-20 15:35 ノゴエイハヴィ、ヤスダ・ハドカ

IGC主催のアライアンストーナメントが今年も終わりを告げ、星団中の何十億もの人々が見守るなか、バイドラ・リロルデッド(Vydra Relolded)が華々しい勝利を手にした。アライアンストーナメントは多くの人々にとって、友人との親交を深めたり、あるいは賭けを楽しむ良い機会だが、オラルム・シモルカーにはビジネスチャンスとなる。

シモルカーはシモルカー・クリーニングソリューションズ社のCEOにして共同設立者だ。会社は独立ゲーミング委員会と契約し、第16回アライアンストーナメントの試合会場から残骸と死体を回収する業務を請け負っている。大抵の人間がぞっとするような仕事かもしれないが、SCS社の従業員にとっては日常業務でしかない。

「まぁ、将来の夢として人気を集めるような仕事ではないでしょうね。私も本当はフォークリフトの運転手になりたかったんです」
金曜の夜、シモルカーは忙しいスケジュールの合間を縫って「ディス・イズ・ザ・ステート」のインタビューに応じてくれた。
「宇宙空間で死体を回収するのは誰でもできることじゃありません。自分の手を汚すことを厭わない人間や、死者へ敬意を表することを忘れない人間こそ適材だと言えます」

トーナメント反対派の多くは、大会が魅力的とは思えない理由の一つとして人命の損失を挙げているが、この論点は最近になって再び注目されている。ティエリイェブ星系の賭博業者「バッドテイスト・ベッツ」が死者を賭けの対象にしたことで反対デモを招き、最終的に暴動事件へと発展したためだ。

「ティエリイェブの人が怒るのも無理ないですよ。いや、暴動を起こしていいってことじゃありません、もちろん。でも気持ちは分かります」
シモルカーは語る。
「回収した死体は必ず丁寧に扱うようにしています。言うまでもないですが、もし私の従業員がこんな賭けに参加してたらタダじゃおきませんよ! どのみち、IGCと交わした契約には倫理規定や賭博関係の反インサイダー規定がありますから」

2018年
8月18日

オーヴァン地方裁判所はキョウノーク問題の情報開示請求を却下

オーヴァン地方裁判所はキョウノーク問題の情報開示請求を却下
2018-08-17 15:31 スコープ、リナ・アンバー

アラタカ研究コンソーシアム(Arataka Research Consortium)による連邦情報局への差止請求について、数ヶ月にわたって審議が行われた結果、オーヴァン地方裁判所は請求を却下すると正式に発表した。

オーヴァン地方裁判所は今回の決定について、次のように説明している。
「アラタカ研究コンソーシアムは、ユーライ協定を規定する連邦法にもとづき、連邦領内で事業を行う一定の明確な権利を有すると認められる。しかしながら、ユーライ協定に照らして判断した場合、ARCは治外法権的な外国組織と見なすことができ、連邦地方裁判所はそのような組織への連邦民法の適用を管轄していない」

「また、ポストービン星系に存在するアストラル採掘のRP4ヘモファイト精錬施設、意識思考学会のH4-RP4キョウノーク研究センターに関するFIOの資料について、ARCはオーヴァン地方裁判所に確固たる地位を持たない。これらの個別的あるいは総合的な理由から、ARCの差止請求はオーヴァン連邦地方裁判所において効力を持たないものと判断される」

連邦情報局の法的分野に関する広報担当、レイス・レマレインのコメントは次のとおり。
「当然の結果です。ARCはカルダリとアマーの組織で構成されていて、私たちの司法制度とは関係ないのですから。彼らは透明性が欠けていると思いこみ、カルダリ企業裁判所やアマー民事裁判所へ訴えるかわりに連邦を訪れましたが、その行為が粗探しに過ぎなかったことは今や明白です。ガレンテは部外者に司法を乱用させるほど世間知らずではないと気付かなかったのでしょう」

昨年のキョウノーク研究事業において、ユーライ協定の非常時規則にもとづいて採択された「希望的解決案」は、キョウノーク感染症に関するすべての研究結果と調査記録を公開するよう、CONCORDの法規で義務づけている。だが、現時点では四大国のいずれもこの義務を遂行していない。

カルダリ代表取締委員会の関係者によれば、八大企業による議論は膠着状態に陥っているようだ。キョウノーク研究事業では、各国がキョウノーク危機の調査結果を公開しない権利を持つとする「重要機密保護案」も採択されており、カーラキオタ、ライダイ、スクーベスタなどの巨大企業はこちらを熱心に支持しているという。

スコープは代表取締委員会のほか、ミンマターの部族会議、アマーの宮廷侍従長府にも取材を試みたが、回答は得られなかった。

ARCの請求は却下されたものの、連邦に属する多くの個人や団体がオーヴァン地方裁判所と連邦最高裁判所に同様の請求を行っており、これらの有効性については判断が保留されている。

法律問題の専門家らは、ユーライ協定によって定められた治外法権的な性質を理由に、オーヴァン地方裁判所がH4-RP4キョウノーク研究センターへの請求を却下する可能性が高いと考えているが、RP4ヘモファイト精錬施設については意見が分かれている。また、あらゆる関連事項を包括的に審議できる裁判地として、この問題が最高裁判所へ持ちこまれるのは確実だと示唆する声も出ている。

2018年
8月12日

アクラス将軍がカルダリプライム駐留軍の司令官に就任

アクラス将軍がカルダリプライム駐留軍の司令官に就任
2018-08-09 19:16 スコープ、リナ・アンバー

昨日、モードゥ部隊カルダリプライム駐留軍の司令官が突如交代した。アップウェル・コンソーシアムが施設や入植地の警備のために多くのモードゥ隊員を契約していることから、モードゥ部隊はアップウェルと継続的な取引関係を築こうとしており、今回の人事異動はその実現にむけた取り組みの一環だと見られている。

司令官の交代は隊員に大きな影響を与える変化だ。これまではツニ・アイナ打撃部隊司令官が指揮をとっていたが、今後は准将に昇進したばかりのマジマ・アクラス将軍がカルダリプライム治安維持部隊を率いることになる。アクラス将軍は着任挨拶のなかで、モードゥ部隊のビジネスモデルの進化にあわせた大改革を実現すると宣言した。

アクラス将軍は将官用の礼装を身にまとい、重大な発言を行ったわけだが、彼の屈託のない態度はその発言内容と対照的で、これを新司令官としてふさわしからぬ振る舞いだと捉えた人々もいたようだ。惑星上のガレンテ連邦とカルダリ連合の代表団からは、突然の司令官交代に懸念を露わにする声も聞かれた。

アクラス将軍のきっぱりとした説明によれば、モードゥ部隊はかなりの数の既存契約を今回限りで終了し、アップウェル・コンソーシアムとの提携関係を今まで以上に強化する方針だという。更新されない重要案件の一つとして、カルダリプライムの共同管理にかかわる契約も例に挙げられた。

挨拶を終えたあと、アクラス将軍はメディアや惑星上の代表者からの質問を受けつけた。モードゥ部隊の方針転換がカルダリプライムにどんな影響を及ぼすか問われると、アクラス将軍はコメントを拒否したものの、部隊が契約内容を再検討し、数週間以内により詳しい情報が明かされるだろうと話した。

イシュコネ社とマテリアル・アクイジション社の代表団によると、彼らは契約更新交渉がもっと早くに始まるだろうと予期していた。しかし、モードゥ部隊の上級職員が異動し始めたため、契約交渉は何度も延期されている状態だという。

イシュコネ代表団の1人は、次のように発言した。
「アクラス将軍は今日着任なさったばかりです。少しばかり唐突でしたが、将軍は契約をただ更新するのではなく再交渉したいのだと仰られただけでしょう。それに…謹んで申し上げますが、カルダリプライムの治安維持がアップウェル・コンソーシアムの商業活動警備より重要ではないとは思えません。なにはともあれ、私たちは将軍の能力に信頼を寄せています」

ツニ・アイナ打撃部隊司令官がカルダリプライムの軍事面における最高責任者を務めたあいだ、モードゥ部隊の少なからぬ貢献により、惑星上の紛争や騒乱が減少した。隊歴33年の古参兵であるアイナ司令官は、モードゥ部隊の方針転換にともなう昇進が検討されており、関係者によると、カルダリプライム平和維持活動で優れた働きを見せたことが最大の昇進理由である。

アイナ司令官の新しい任務は保安上の理由から伏せられているが、5ZXX-K星系のモードゥ部隊本部で新しい任務に従事し、近い将来、創設者ムルイア・モードゥの直属になるのではないかと関係者は話している。アイナ司令官はアクラス将軍が司令官職に慣れるのを待ってから、数週間以内に新しい役職につく予定だ。

アクラス将軍もアイナ司令官と同様に尊敬されており、1世紀近い年月をモードゥ部隊で過ごしてきた。金色章と銀色章の受勲歴を持ち、モードゥ部隊第5攻城艦任務部隊「ナイトストーカーズ」を指揮。YC107年に短期間のみ一般部隊の指揮官を務め、以後は准将昇進とカルダリプライム転属が決まるまでピュアブラインド方面の活動を担当していた。

カルダリプライムではマテリアル・アクイジション社とイシュコネ社が、それぞれガレンテ連邦とカルダリ連合の統治区域を管理し、惑星規模の問題には共同で対処している。両社はモードゥ部隊との関係が持続的かつ良好なものだと主張しているが、契約について再交渉する権限を持つ司令官が現れたことで、彼らの関係が本当に良好だったのかどうか議論を呼んでいる。

← Previous Next → Page 6 of 9